専門商社での法人営業の経験

専門的な光学機器を輸入して日本の企業に販売している商社にて、法人営業を四年ほど経験しました。それまで他業界で多少の営業経験はありましたが、この業界は初体験で物理や光学の勉強もしていませんでした。
入社した時から常々、まず商品をよく理解し説明できるようにすれば、後はやっているうちに知識が付いてくるから、三年頑張ってみろと機会をいただきました。
英語を使った仕事をしていた関係で、欧米から輸入した商品の資料を読んだり、海外メーカーに英文メールで質問したりするのは得意でした。そういう意味でモチベーションを保ちながら、営業業務に取り組めました。
実際顧客に対応し始めてわかりましたが、欧米メーカーの最新の商品ということで、食いつきは悪くなく、商品の説明もある程度しっかり聞いてもらえました。ただ顧客からの質問は、かなり技術的な内容が多く、商品知識だけでは回答出来ないものがありました。その場で答えられない質問はメーカーや上司に確認してから、メールや電話で回答していました。おそらく物理や光学のバックグラウンドがある方なら、その場である程度答えられたのだと思います。
経験を重ねていくうちに、徐々に売上は上がっていき、少しづつ楽しくなってきました。しかし結局、ある程度で頭打ちになり、毎月の売上でも優秀な先輩に追いつくことはありませんでした。
今思えば商品知識だけでなく、もう少し顧客と技術的な会話ができていれば、売上も伸びたのかなと思います。もし物理や光学のバックグラウンドが無い方で、こうした業務に就かれる方は、最初は商品知識や顧客情報を覚えることで精一杯だと思いますが、営業の効率化をしつつ慣れてきたら慢心せず、基礎的な物理の勉強も積んでいくことをお勧めします。